屋根カバー工法で使用するスーパーガルテクトとは？

様々な素材が屋根のカバー工法に向いています。
この記事では、主に以下の内容について解説していきたいと思います。

・屋根カバー工法とは
・屋根カバー工法のメリット
・屋根カバー工法のデメリット
・屋根カバー工法で工事ができない状況とは
・屋根カバー工法がおすすめの人とは
・屋根カバー工法をする時のコツ
・スーパーガルテクトとは
・スーパーガルテクトの特徴
・スーパーガルテクトのメリットとデメリット
・屋根カバー工法でガルテクトを使用するメリット

屋根カバー工法とは？

屋根を覆う手法である屋根のカバー工法は、古い屋根材の上に新しい材料を重ねて施工する方法です。
この工法は、屋根を撤去する必要がないため、屋根を交換する方法とは異なり、コストを削減できます。
さらに、この手法は廃材の量も少ないため、環境に優しいとされています。

屋根カバー工法のメリット4つのメリット

屋根カバー工法のメリットを解説します。

・リフォームや撤去費用などのコストを削減できる
・屋根の断熱効果を高められる
・アスベストのリスクが下がる
・工事期間が短くなる

メリット①リフォームや撤去費用などのコストを削減できる

屋根カバー工法を利用すると、既存の屋根材をそのまま使用するため、撤去や廃棄などの費用が必要ありません。
葺き替えするよりもリフォーム費用を節約できるというメリットがあります。

メリット②屋根の断熱効果を高められる

断熱性の高い新しい屋根材を使用する事で屋根の断熱効果を高める事ができます。
屋根が二重構造になるため、防音性や防水性もアップします。

メリット③アスベストのリスクが下がる

アスベストを含む屋根材を解体や撤去する際に飛散リスクが高まってしまいます。
しかし、屋根カバー工法では解体工事を行わないため、飛散リスクを下げる事ができます。
新しい屋根材を被せることでアスベスト対策も期待できます。
しかし、カバー工法する事で、アスベストの問題は先延ばしにすることになるため、業者とよく相談することをおすすめします。

メリット④工事期間が短くなる

屋根のサイズによりますが、屋根カバー工法では解体や撤去が不要という理由から、工事期間を短くすることができます。
工事期間が短いことは、費用の節約にもなります。

屋根カバー工法のデメリット

屋根カバー工法のデメリットを解説します。

・屋根が重くなってしまう
・劣化が進んでいる場合はおすすめできない

デメリット①屋根が重くなってしまう

屋根が重くなってしまいます。
屋根材が二重になることで、その分だけ重さが加わるからです。
屋根が重たくなると、住宅にかかる負担が大きくなり、耐震性に問題が出てくるかもしれません。
できるだけ重量を抑えるためには、軽量な屋根材（ガルバリウム鋼板などの金属屋根材）を使用するのがおすすめです。

デメリット②劣化が進んでいる場合はおすすめできない

屋根の下地になる野地板が腐食している、既存の屋根材がひどく劣化している場合、屋根カバー工法は、使用できないことがあります。
そのため屋根の工事を行う際には、しっかりと屋根材や下地の状態を調査し、適切な施工方法を判断できる信頼できる業者に依頼しましょう。

屋根カバー工法で工事ができない状況とは？

屋根カバー工法で工事ができない状況を解説します。

・屋根から雨漏りした事がある
・過去にカバー工法をしたことがある
・瓦屋根を使用している

屋根から雨漏りした事がある

屋根からの雨漏りを経験した場合、屋根下地や構造に損傷があると考えられます。
このような屋根をカバー工法で工事をすると、内部で腐食が進行する恐れがあります。
そのため、カバー工法は、屋根からの雨漏りをした事がある場合はできません。

過去にカバー工法をしたことがある

屋根をカバーする工法を2回行うことはできません。
理由は、カバー工法は既存の屋根の上に新しい屋根材を取り付けるため、建物全体の負荷が大きくなります。
既に2つ分の屋根材の重みがかかっている建物にさらに負担をかけることは耐震性の観点からおすすめできません。

瓦屋根を使用している

瓦屋根を使用している場合、カバー工法はできません。
理由は、カバー工法では既存の屋根材の上に防水紙や新しい屋根材を取り付けることになり、波状に凹凸がある瓦屋根の上から作業するのは難しいからです。
瓦屋根は重い素材なので、その上にさらに新しい屋根材の重さを加えると耐震性の観点からも危険です。

屋根カバー工法がおすすめの人とは？

屋根カバー工法がおすすめの人を解説します。

・費用を安くしたい
・アスベストがある
・10～15年以内に家を転居したり解体する予定がある

費用を安くしたい

工事が必要であり、工事費用の安さが最も重要な要素である場合、カバー工法がおすすめです。
カバー工法では、解体作業や廃材処理が不要なため、費用を抑えることができます。

アスベストがある

もし現在の屋根材にアスベストがある場合、葺き替え工事を選択すると、アスベストの粉じん飛散を抑制する費用や産廃処理費が必要ですが、カバー工法なら費用を削減できるため、おすすめです。
10～15年以内に家を転居したり解体する予定がある
カバー工法は、将来的な工事費用が高くなるリスクがあるため、10〜15年以内にその家を離れる予定がある場合におすすめです。

屋根カバー工法をする時のコツ

屋根カバー工法をする時のコツを解説します。

・下地の状態を調査する
・最適な防水シートを選ぶ

コツ①下地の状態を調査する

下地の状態を調査すると良いです。
実際に見積もりを依頼するとカバー工法を提案している業者でも、下地の調査をまったく行わない場合があります。
すべての工事は、調査結果を基に決まるため、まずは確実な調査が行われているかを見極めるようにしましょう。
一部の屋根材には、強風に対する保証が付いている場合もありますので、契約前に確認しましょう。

コツ②最適な防水シートを選ぶ

防水シート（ルーフィングシート）は、屋根材の下に隠れているため、見積もりの際にはほとんど説明されません。
しかし、この防水シートには様々な耐久性や特徴を持つものがあり、正しい選択が雨漏りの予防において最も重要になります。
屋根の雨漏りのほとんどは、防水シートの破れが原因で、屋根が割れていても、防水シートが傷んでいなければほとんど漏れることはありません。
カバー工法では、防水シートに何百本もの釘が打たれますが、釘穴に対して、雨水の浸入を防ぐ防水シートとそれ以外の防水シートがあります。
一部の防水シートには雨漏り保証が付いているものもあります。

スーパーガルテクトとは？

通常のガルバリウム鋼板にマグネシウムを添加して、金属屋根の弱点である錆に対する耐久性を高めた金属屋根材です。
メッキ層を厚く強化したことで、従来のガルバリウム鋼板よりも3倍以上の耐久性が期待できます。
スーパーガルテクトは、丈夫でありながら非常に軽量であるため、屋根カバー工法に適しています。
一般的なスレートの約4分の1、和瓦の約10分の1の重さの理由は、ガルバリウム鋼板と断熱材のシンプルな構造によるものです。

ガルテクトの特徴

ガルテクトの特徴について詳しく解説します。

・錆びにくい
・耐久性が高い
・耐震性が高い
・デザイン性に優れる
・初期費用が高い
・メンテナンス費用が高め

特徴①錆びにくい

屋根材の錆は雨漏りの原因となります。
放置すれば外観が次第に悪化し、住宅全体の美観も損ないます。
しかし、スーパーガルテクトは金属でありながら錆に対する強い耐性を持っています。
加えて、所定の登録を行うことで20年間の赤錆保証も受けられます。

特徴②耐久性が高い

スーパーガルテクトは複数の金属の利点を組み合わせ、トタン屋根の3〜6倍の耐久性を誇ります。
さらに、指定された手続きを行うことで、25年間の穴あき保証を受けることができます。

特徴③耐震性が高い

スーパーガルテクトは軽量な屋根材です。
屋根が軽量であると、住宅の負担が軽減されます。
その結果、地震時でも屋根の重みが負担となることが少なくなります。
スーパーガルテクトは高い耐震性を持つ屋根材と言えます。

特徴④デザイン性に優れる

ガルバリウム鋼板は、色付けが容易な屋根材として広く知られています。同様に、スーパーガルテクトも高品質な塗装技術で美しさを発揮します。

スーパーガルテクトのカラーバリエーションには、以下の5色があります。

・シェイドブラック
・シェイドブルー
・シェイドブラウン
・シェイドモスグリーン
・シェイドチャコール

上記の色は落ち着いており、家のデザインや外壁の色に調和させることができます。

特徴⑤初期費用が高い

スーパーガルテクトはやや高級な屋根材であり、施工に高度な技術が必要です。
そのため、施工コストも高くなる傾向があります。

特徴⑥メンテナンス費用が高め

高い耐久性により、スーパーガルテクトはメンテナンスの頻度が低く済むことが特徴です。
しかし、一度のメンテナンスにかかる費用は少し高めです。
また、塗装にも高度な技術が必要であり、それに伴う費用も増加します。

スーパーガルテクトのメリットとデメリット

スーパーガルテクトのメリットとデメリットを解説します。

・極めて軽量
・優れた断熱性能

メリット①極めて軽量

最も大きなメリットは、その軽さです。和瓦の場合、1平方メートルあたり約48キログラム、化粧スレートは1平方メートルあたり18～20キログラムであり、一方、スーパーガルテクトはわずか5キログラムです。このため、建物への負荷を大幅に軽減することができます。

メリット②優れた断熱性能

スーパーガルテクトには、高性能な断熱材である「ポリイソシアヌレートフォーム」が採用されています。一般的なガルバリウム鋼板では「硬質ウレタンフォーム」が使用されていますが、スーパーガルテクトの断熱材は、より優れた断熱性能や耐火性を備えています。また、屋根材同士の接合部にも断熱材が詰め込まれており、熱の伝導を抑制する工夫がされています。

デメリット①比較的高価

費用が高いことです。
スーパーガルテクトは、ガルバリウム鋼板の中でも耐久性の高い鋼材や塗料、雨水の浸入を防ぐ効果の高い役物を使用しており、比較的高価な屋根材です。

デメリット②塗り替えメンテナンスが必要

費用が比較的高いスーパーガルテクトですが、塗り替えメンテナンスが必要です。
メーカーで定められたメンテナンス時期はおおよそ15年ですが、劣化の進行速度は環境条件によって異なるため、色褪せたら塗り替えを検討するようにしましょう。
スーパーガルテクトやガルバリウム鋼板は、鉄をメッキと塗装で守る構造です。
そのため、表面の傷や汚れが劣化を促すこともありますので、5年に1度の点検をしましょう。
塗り替えメンテナンスの必要のない屋根や雨水の浸入をより確実に防ぐ方法など、費用を抑える方法は複数ありますので、屋根材を決定する前に業者から様々な選択肢を聞くことがおすすめです。

屋根カバー工法でガルテクトを使用するメリット

屋根カバー工法でガルテクトを使用するメリットを解説します。

・メンテナンスの回数が少なく済む
・メーカー保証が充実している
・雨の音がうるさくない
・屋根からくる暑さや寒さを軽減できる
・火事が拡がりにくい
・地震に強く割れにくい

メリット①メンテナンスの回数が少なく済む

スーパーガルテクトは、複数の金属のメリットを組み合わせた高耐久性のガルバリウム鋼板で構成されています。
その耐久性は、一般的なトタン屋根の3〜6倍にも達すると言われています。
屋根材の耐久性が高いということは、メンテナンス工事が少なくて済むということです。
通常の金属屋根材では、約10年ごとにメンテナンス工事（通常は再塗装）が必要です。
しかし、スーパーガルテクトでは、基本的に約15年間は再塗装を含むメンテナンス工事が必要ないため、家の維持費用を抑えることができます。

メリット②メーカー保証が充実している

スーパーガルテクトは、メーカーによる保証が充実しています。

保証内容は以下の通りです。

・塗膜のひび・割れ・剥がれ・膨れ
2ｍ離れて目視し、塗膜のひび・割れ・剥がれ・膨れが著しく目立たないことを保証します。（変色を保証するものではありません）

・赤サビ
赤サビの発生面積が全施工面積の5％以下であることを保証します。

・穴あき
塗膜の劣化や腐食によって、鋼板表面に明らかな穴あきが認められないことを保証します。

スーパーガルテクト フッ素に関しては、上記に加えて、塗膜の変色や白亜化に関する保証もあります。

スーパーガルテクトの保証年数は以下の通りです。

・塗膜のひび・割れ・剥がれ・膨れ:15年保証
・赤サビ:20年保証
・穴あき:25年保証

スーパーガルテクト フッ素の保証年数は以下の通りです。

・塗膜の変色・白亜化:20年保証
・塗膜のひび・割れ・剥がれ・膨れ:20年保証
・赤サビ:20年保証
・穴あき:25年保証

保証期間中に保証内容に抵触する事態が発生した場合は、補償されます。

メリット③雨の音がうるさくない

スーパーガルテクトには断熱材が施されており、この材料がクッションの役割を果たしています。
金属屋根特有のうるさい雨音を軽減してくれます。

メリット④屋根からくる暑さや寒さを軽減できる

スーパーガルテクトは、嵌合（かんごう）タイプで施工される屋根材です。
嵌合タイプの屋根工事では、鋼板の端面が露出しないキャップを屋根上から嵌め込む方式が採用されます。
これにより、屋根面にボルトが見えず、美観が保たれます。
スーパーガルテクトは、この嵌合部にも断熱材が充填されています。
そのため、屋根全体をしっかりと断熱材で覆うことができます。
遮熱性の鋼板と断熱材が相乗効果を発揮し、夏は家の熱を逃がし、冬は逃がさないようにします。
冷暖房効率が向上し、電気代を節約できるメリットがあります。

メリット⑤火事が広がりにくい

スーパーガルテクトの断熱材は、イソヌレートフォームという素材で作られています。
イソヌレートフォームは、燃えにくい素材です。

メリット⑥地震に強く割れにくい

スーパーガルテクトは、日本瓦の約10分の1の重さしかない、超軽量の屋根材です。
屋根カバー工法に適した屋根材は軽くて丈夫である必要があります。
屋根が軽ければ建物の重心が低くなり、地震発生時の揺れ幅も小さくなります。
さらに、スーパーガルテクトは金属製であるため、地震の揺れで割れる可能性が極めて少ないです。
大地震の後、屋根の破片が周囲に飛び散ることがありますが、スーパーガルテクトではそのリスクがほとんどありません。

まとめ

今回は、屋根カバー工法で使用するスーパーガルテクトについて紹介しました。
屋根カバー工法で使用するスーパーガルテクトについて詳しく知りたかった方は、参考になる内容が多かったのではないでしょうか。
紹介した内容を参考にして屋根カバー工法で使用するスーパーガルテクトに関する知識を深めて下さい。
スーパーガルテクトを使用した屋根カバー工法をしたい方は砂田塗装にお問い合わせ下さい。

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