2023/08/17
何年かに一度、必ず訪れるのが外壁塗装の検討かと思います。
塗料や環境によりますが、一般的には新築から約10年程度で外壁塗装が必要とされることが多いです。
初めて業者を探す場合、ゼロからのスタートになり、困ったりしないようにできるだけ事前に知識を身につけておくことが大切です。
今回は、外壁塗装の費用相場についてお話ししますので、ぜひ参考にしてみてください。
まずは、外壁塗装の費用相場から詳しくみていきましょう。
目次
外壁塗装の費用相場はどれくらい?
外壁塗装にかかる費用は、業者の選定や使用する塗料などによって異なりますが、一般的な相場は100万円以上とされています。
家の規模が大きくなるほど費用も高くなりますし、使用する塗料によっても価格が変動します。
あくまでも、相場の話であり、大規模な外壁塗装は1万円や10万円で済むということではありません。
この事実を事前に知っておくことは、計画を立てる際の重要な心構えとなるでしょう。
もちろん、外壁塗装と同時に屋根塗装なども行う場合、それ以上の費用がかかることも覚えておくべきです。
外壁塗装の費用は塗料で決まる?
外壁塗装と言っても、いくつかの塗料がありそれぞれで費用が異なります。
塗料 | 耐用年数 | 費用(㎡) | 特徴 |
---|---|---|---|
アクリル | 3~7年 | 1,000円~1,800円 | 安価・カラーバリエーションが豊富 |
ウレタン | 5~10年 | 1,400円~2,500円 | 安価・最近では使わなくなった塗料 |
シリコン | 8~13年 | 1,800円~3,500円 | カラーバリエーションが豊富・メジャーな塗料 |
ラジカル | 12~15年 | 2,200円~3,500円 | チョーキング現象をおこさない・人気 |
フッ素 | 15~20年 | 3,000円~5,500円 | 新しい塗料・機能性が高い |
無機 | 15~20年 | 3,800円~5,000円 | 外観の美しさを保つ・コケが繁殖しにくい |
光触媒 | 15~20年 | 3,500円~5,000円 | セルフクリーニング機能が搭載・耐久性が高い |
アクリル
アクリル塗装は、低価格で施工できるため数十年前までは主流の塗料となっていました。
しかし、最近では塗料の技術も向上したため、別の塗料が主流となり、アクリルの役割は少しずつなくなっている傾向にあります。
アクリルは耐用年数がもっとも短く、頻繁に塗り替えをしなければなりません。
アクリルの費用は1平方メートル当たり、1,000円~1,800円です。
ウレタン
シリコン塗料が普及する前に主流だった塗料がウレタンです。
ウレタンは、のびがとても良く、とても安価なため、人気がありました。
安価でしっかりのびるため、低予算でも塗装できるのがウレタンの最大のメリットです。
しかし、アクリルと同様に最近では外壁塗装には利用される事が少なくなっています。
ウレタンの費用は1平方メートル当たり、1,400円~2,500円です。
シリコン
シリコンの普及により、アクリルやウレタンが主流ではなくなりました。その理由は、アクリルやシリコンと比べても耐用年数が長く、費用があまり変わらないからです。
耐用年数が長くて費用面で見てもあまり変わらないのであれば、シリコンが選ばれる可能性が高くなります。
シリコンの費用は1平方メートル当たり、1,800円~3,500円です。
ラジカル
ラジカルとは塗料の名前ではなく、ラジカルを制御する塗料のことです。ラジカルとは、塗料の劣化の原因となる因子です。
本来の塗料は、劣化によりチョーキング現象が発生しますが、それを抑えてくれるという特徴があります。
シリコンと比べても耐用年数が長く、費用もあまり変わらないためかなり主流になってきている塗料です。
ラジカルの費用は1平方メートル当たり、2,200円~3,500円です。
フッ素
フッ素というと、テフロン加工がされたフライパンを思い出す方が多いと思います。フッ素加工されたフライパンは、キレイに油をはじいてくれますが、その作用が外壁
でも同様の動きをしてくれます。
汚れをつきにくくするのがフッ素塗料というわけです。
耐用年数が長く費用も割高ですが、最近では、注目されている塗料の一つでもあります。
フッ素の費用は1平方メートル当たり、3,000円~5,500円です。
無機
無機とは、ガラスや鉱石などで作られた塗料です。
紫外線などでも劣化しにくく、燃えにくいという特徴があります。
無機塗料は耐用年数も長いため、とても人気のある塗料です。
無機塗料の費用は1平方メートル当たり、3,800円~5,000円です。
光触媒
光触媒とは、化学反応を利用した塗料のことです。
光触媒には、セルフクリーニング機能が搭載されているため、外壁を自動で洗ってくれるという特徴があります。
日光が外壁にあたることで、汚れを浮かし雨によって流されるという仕組みです。
費用は少し高めですが、耐用年数はとても長いです。
光触媒の費用は1平方メートル当たり、3,500円~5,000円です。
塗料以外で決まる外壁塗装の費用
外壁塗装は塗料以外でも費用が発生します。
外壁の種類や建物の階数によっても費用が異なります。
上記の足場の高さに関係してくるため、階数が高ければ高いほど足場の費用も増加します。
外壁の劣化状況によっても費用は変わってきます。
外壁の状態が悪ければ悪いほど塗装以外の工事をしなければならないため、その分の費用が高くなります。
外壁塗装の費用は値上がりしてるって本当?
物価が高騰しており、塗料も値上がりしています。
塗料にもよりますが、2万円~5万円程度の値上がりとなっているため、総合的な外壁塗装の費用も値上げされています。
外壁塗装の費用を少しでも抑える方法は?
相見積もりをとる
外壁塗装を検討している場合、相見積もりを3社程度とってください。相見積もりとは、複数の業者に見積もりをとる事で、どの業者に依頼したら費用が安いのか知れます。
塗料のランクを下げる
塗料によって単価が異なるため、費用を安くしたい場合は、ランクを下げるという方法があります。光触媒からアクリルなど極端にランクを下げてしまうと、塗装の間隔が短くなるためトータルで考えると費用は高額になってしまいます。
塗料のランクを下げるのは良いですが、費用だけを見て変更するのはおすすめしません。
紫外線が多く当たる場所と紫外線があまり当たらない場所などで、塗料の変更は可能かどうかを業者と相談してみましょう。
屋根塗装と一緒に行う
外壁塗装の費用を抑えるためには、屋根塗装も一緒にしてもらうという方法があります。同時に2箇所の塗装をすると2倍の費用がかかるイメージがありますが、足場の組み立てが1回で済んだり、割引をしてくれたりする可能性があります。
結果的には、屋根塗装もしなければならないためまとめてお願いするのもアリです。
閑散期にお願いする
閑散期になると多忙ではないため利用料金が安くなる傾向にあります。外壁塗装業者によっては、閑散期はあえて安くして集客している事もあります。
基本的に外壁塗装は1年中、対応できますが、春や秋はリフォームシーズンのため繁忙期となります。
夏や冬はタイミングによっては、閑散期となるため、費用が下がり予約もとりやすくなります。
しかし、シーズンオフだからと言って絶対に割引しているわけではありません。
火災保険を活用する
マイホームを持っている人のほとんどは、火災保険等に加入されているはずです。火災保険だから外壁塗装とは関係ないと思っているかもしれません。
台風により屋根の一部が飛んで行ってしまった場合は、火災保険を使って修理を行います。
その際に足場を組み立てますが、その時に外壁塗装もお願いすると足場の費用を節約できます。
火災保険関連は、それぞれ条件があるため保険会社へ事前に確認しておきましょう。
地元の外壁塗装業者にお願いをする
外壁塗装は、ハウスメーカー、リフォーム業者などいくつかの窓口がありますが、費用が安くなる可能性があるのは地元の外壁塗装業者です。
理由は、外壁塗装業者であれば自社で受付から施工まで完結するからです。
ハウスメーカーやリフォーム業者の場合、外壁塗装は下請けにお願いする事があるため、その分の費用が高くなります。
しかし、地元の外壁塗装業者であれば余計な費用をかけないため、安くできます。
定期的にメンテナンスをしてもらう
少しでも費用を減らそうと考え、外壁塗装など何もせずに長期間放置する方もいます。メンテナンスをしておかないとそれ以上に費用がかかってしまいます。
基本的には、業者に定期的なメンテナンスをしてもらい、必要なタイミングで外壁塗装の提案をしてもらうと良いです。
外壁塗装の費用は安ければ安いほどいいの?
外壁塗装は、費用が高額のため、少しでも安く抑えたいと思う方が多いです。
しかし、安ければ安いほど良いというのは間違いで、安いのには理由があるからです。
必要な工程を減らす、塗料を薄める、塗装の回数を減らす、下地処理や高圧洗浄の手抜きなどされてしまう可能性があります。
どれかひとつでも手抜きをされると、満足度の高い外壁塗装はできませんし、トラブルが発生することもあります。
結果的には、費用が高くなる可能性があるため、安さ重視で選ぶのは絶対にやめておきましょう。
外壁塗装の費用を抑えたい!DIYでやってもいいの?
外壁塗装の費用を最大限安くするためには、DIYという手段が考えられます。
外壁塗装を完璧にするためには、思っている以上に高度な技術と経験が必要です。
外壁塗装に必要な塗料・用具の準備や、洗浄や養生、下地処理、下塗り・上塗り等の手順がありますのでDIYではとても難しいです。
外壁塗装の費用でトラブルが発生するって本当?
大幅な値引きを提示してくる
外壁塗装業者との商談中に、悩んでいると突然大幅な値引きを提示してくる事があります。依頼者は前向きに検討している場合、大幅な値引きはとても嬉しいはずです。
しかし、大幅な値引きには注意しなければなりません。
まず、最初から値引きした額で提示してこなかったのかを考えると良いです。
最初から値引きした額で提示してこなかった時点で、お客様ファーストではない事が分かります。
見積もり時には聞いていなかった費用を請求される
基本的に見積もりの時点で、外壁塗装業者はしっかりと現場調査を行っているため、追加工事はありません。現場調査では発見できなかったものが後からでてきた場合には追加工事の可能性はありますが、事前に説明をしてくれます。
見積書の詳細が分からない
ある程度費用に納得したとしても、見積書の詳細が分からないと、何にいくらの費用がかかっているのかは分かりません。一式などの表記にされてしまうと、どんな塗料をどれだけの回数を塗るのかが見えなくなってしまいます。
初心者でも分かりづらいような見積書は、トラブルになるため、できるだけ詳細に書かれた見積書を作成してくれる外壁塗装業者を選ぶと良いです。
外壁塗装の費用がいつ支払うのがベスト?
施工完了後にまとめて支払う
外壁塗装の費用はとても高額なため、最初にまとめて支払うのは不安になります。業者にもよりますが、前払いは一切なく、引き渡しに問題がなければ支払いという流れになります。
この場合は、利用者にとって何のリスクもないため、もっとも安心できる支払い方法です。
契約時に代金の一部を支払い残りは施工完了時に支払う
外壁塗装業者からすると全額、後払いは少し心配があります。高額のため、工事前に多少の費用は受け取っておきたい塗装業者が多いです。
そのため、契約時に一部の費用を、引き渡し後に残りの費用を支払いをすると安心できます。
支払い方法は業者によって異なりますが、できるだけ全額前払いはやめておきましょう。
まとめ
外壁塗装の業者の選び方についてお話しました。
外壁塗装の費用相場について知りたかった方は参考になる内容が多かったのでは多いのではないでしょうか。
外壁塗装にかかる費用は、業者の選定や使用する塗料などによって異なりますが、一般的な相場は100万円以上とされています。
外壁塗装のような高額費用が必要なものは、少しでも安くと考えてしまうと思います。
しかし、安さだけを重視してしまった結果、トラブルにつながる可能性が高いため、なるべく適正価格の外壁塗装業者を選ぶと良いです。
記事を参考にして外壁塗装の費用相場に関する知識を深めて下さい。
外壁塗装の助成金について知りたい方はこちらをご覧ください。