外壁塗装塗り方とは?4回塗りはOK? |

外壁塗装の塗り方を知っていますか?

外壁塗装の塗り方についてあまり知らない方が多いと思います。

そんな方向けに外壁塗装の塗り方について紹介したいと思いますので読んでみて下さい。

外壁塗装の塗り方についてすでに知っているという方も改めて確認するつもりで読んでみる事をおすすめします。

4回塗りについても合わせてお話しします。

目次

外壁塗装の塗り方とは?


塗り方は主に2種類

吹き付け工法は、吹付機の価格が高く、業者にとって多額の初期投資が必要です。また、一定の熟練度も求められるため、近年はローラー工法のみを採用する業者が増えています。

塗料の種類によっては吹き付け工法しか適用できない場合もあります。

一方、ローラー工法のみを採用する業者では使える塗料や仕上げが限られることもあります。

そうした事情があるため、現在の外壁塗装業界では両方の工法を採用する塗装業者に依頼することがおすすめかもしれません。

ローラー工法の特徴とメリット

ローラー工法は、塗料の飛散が少ないため、無駄なコストを抑えるという特徴があります。

また、ローラーに適した塗料の量を知っている熟練した職人であれば、ムラのない仕上がりを期待できます。

外壁の凹凸が多い場合は、毛足の長いローラーを使用して対応可能です。

凹んでいる箇所では塗料が溜まりやすいため、一般的には刷毛も併用されます。

吹付け工法の特徴とメリット

吹付け工法のメリットは、仕上がりの速さにあります。

また、専用の工具である「吹付機」を使うため、広範囲の塗装が一度に可能です。さらに、複雑な模様を施せることや重厚感のある雰囲気に仕上がること、補修跡がわかりにくくなるという特徴もあります。

吹き付け職人には高い技術が要求されるため、仕上がりは職人の経験に影響されることは避けられません。こちらもローラー工法同様、凹凸の多い箇所では刷毛が併用されることが一般的です。

正確に塗るためには基準塗布量と希釈率の遵守が不可欠

正確に塗るためには「基準塗布量」と「希釈率」の遵守に大きく関わりがあります。

基準塗布量と希釈率は、塗料メーカーが定めた塗料を適切に使用するための基準です。

これらの基準を守ることで、塗料本来の効果が実現され、基準を守らない場合には「光沢にムラができる」「膨張する」「剥離する」といった問題が生じる可能性があります。

希釈率と撹拌の関係性

外壁塗装で塗料を使用する際、一斗缶に入っていた状態からさらに希釈するのが一般的です。

希釈する際には、塗料の性質に適した水やシンナーなどを用いて5〜10%の希釈率が設定されています。

この希釈率は塗料によって異なりますが、基準塗布量と同様に希釈率も基準値を満たさなければ、塗料の本来の特性が損なわれる可能性があります。

希釈後に重要なのが撹拌作業です。

撹拌は、希釈した後に塗料を均一に混ぜる作業で、撹拌機と呼ばれる大型のハンドミキサーを使用して行います。

希釈したとしても、撹拌が不十分だと塗料全体が均一に希釈されず、適切な状態の塗料とは言えません。

撹拌作業によって塗料の濃度が一定になり、正しく希釈されます。

外壁塗装が失敗する原因


光沢のムラが生じる

塗装が適切に行われると、光沢も均一になります。

しかし塗り方に問題があると光沢にムラが生じます。

同じ壁面に対する均等な塗布量が確保されていない、塗装道具であるローラーの毛足の長さが一定でないなどが原因です。

塗膜に白い粒が浮き上がる

塗膜は、塗装表面を覆うものであり、外壁塗装においては最も目につく部分です。塗り方に問題があると、塗膜に白い点状の粒が浮き上がる現象が起こります。

この状態は雨や結露などの水分の影響を受けやすくなります。 

塗装が剥がれる

「剥離」と呼ばれる症状は、外壁塗装の問題において最も一般的なものです。

これの原因は多岐にわたりますが、塗料の塗布量および希釈率が関係しているとされています。

塗膜の膨張

塗膜が水ぶくれのように膨らんで平らな壁面が変形する状態です。

剥離と同様に、塗料の塗布量や希釈率が主な要因とされています。

4回塗りはして良いの?


外壁塗装は、専用の塗料を外壁面に塗る工程ですが、その際の「塗り回数」が非常に重要です。

塗料の薄い膜が外壁に形成され、この塗膜は日常的な紫外線や雨風、ホコリなどの自然環境から外壁を保護する役割を担います。

塗膜があることで、外壁材は直接的なダメージを受けず、寿命が長くなる助けになります。

基本的に、塗膜は下塗り、中塗り、上塗りの3回の塗装で3層の塗膜を作るのが一般的ですが、塗装業者の中には4回塗りや5回塗りといった、塗り回数を増やす事もあります。

しかし、回数を増やせば増やすほど効果が強まるとは限りません。

増やした回数だけが効果が増すわけではないため、回数に惑わされず、失敗しないために必要な情報をしっかりと見極めることが重要です。

塗る回数を増やす事で起こる影響


使う塗料が多くなる

外壁塗装では、使用する塗料の量が決まっており、ある塗料は、約15kgの1缶で88〜136㎡分を塗ることができると記載されています。

言い換えれば、1缶分で136㎡以上は塗るべきではないということです。

塗り回数を増やす際には、それに相応の塗料を用意する必要があり、費用も増えることになります。

塗装業者が同じ金額で回数を増やすという提案をしてきた場合、不正や手抜きが発生する可能性が高いです。

塗料は決められた量で決められた面積しか塗ることができないため、塗料の量と面積が不釣り合いになると、薄めて塗装するしかなくなります。

このような状態では、期待される効果が得られず、塗膜が薄くなり剥がれやすい塗装になってしまう可能性があります。

塗料の量と塗り回数はバランスが重要であり、適切な塗装を行うためには適切な塗料量を守ることが重要です。

3回塗り以上を行う場合は、それに見合った塗料代金が必要になることを覚えておくことが大切です。

作業工程が増えるため職人の人件費も増える

工程が増えると職人の作業時間も増え、人件費もそれに応じて増える傾向があります。

外壁塗装の塗料の価格には大きな差がない場合が多いため、職人の人件費が工事全体の費用で大きな影響があります。

外壁塗装の塗料代と職人の人件費は別々に算出され、塗料代が標準である一方、職人の作業代は業者ごとに異なることがよくあります。

そのため、塗装を依頼する際には、両方のコストが適切に見積もられていることを確認することが重要です。

増えた工程に対する適切な追加料金や作業内容の説明がない業者には注意が必要です。

分かりやすく信頼できる情報を提供する業者を選ぶことが重要です。

塗る回数が増える事で工期が遅くなる

塗り回数が増えると工期が遅くなるのは外壁塗装の特徴の一つです。

塗装後はしっかりと乾燥させる必要があるため、追加の塗装回数分だけ乾燥時間が増加します。

通常は3回塗りが一般的ですが、4回塗りの場合、1回追加するごとに塗料の乾燥時間が増えるため、工期が長くなります。

特に、追加の塗料の乾燥時間を考慮せずに見積もりやスケジュールを立てる業者も存在する可能性があります。

そのため、塗り回数を増やす際には、それに伴う乾燥時間の増加と工期の延長をしっかりと考慮し、適切なスケジュールを立て、塗装工事の進行に関する正確な情報を提供する業者を選ぶことが重要です。

悪徳業者は「4回塗り」と言ってても「2回塗り」なのは本当?


外壁塗装は専門知識が多く、直接塗料の扱いを見る機会がないため、不正や手抜きがしやすい工事とされています。

「4回塗りしておきました!」と言われても、その実態が見えないため信じるのは難しいと感じるのは当然です。

悪徳業者は見えない部分を悪用し、実際には宣言した塗り回数より少ない塗装を行う可能性もあるため、注意が必要です。

悪徳業者に遭遇すると、実際に行われない工事分のお金を無駄に支払うリスクがあります。

そのため、適切な塗り回数を確認する方法を確認しておくことは重要です。

塗り回数が適切かを確かめるために塗布量を確認する

塗り回数が適切か確認するためには、塗布量を確認することが重要です。

外壁塗装の塗料には、それぞれ塗布量と呼ばれる、塗るべき塗料の量が規定されています。

主な4つの塗料の量を確認してみましょう。

・パーフェクトトップ

 0.11~0.17 kg/m²/回、1缶(約15kg)あたりの塗り面積は88~136㎡

・オーデフレッシュSi100 Ⅲ

0.14~0.17 kg/m²/回、1缶あたりの塗り面積は88~107㎡

・セラミクリーン:

0.6~1.4 kg/m²/回、1㎡あたりに塗れる量は11〜26㎡

・ナノコンポジットW

0.12〜0.18 kg/m²/回、1缶あたりの塗り面積は42〜63㎡


上記の塗料はいずれも外壁用ですが、塗布量が異なるため、1㎡あたりや1kgあたりに塗れる量も変わってきます。

家の外壁面積に必要な塗料量を簡単な計算式で確認してみましょう。

見積もり通りの塗り回数が行われるか確かめる方法


計算式①:必要な塗料の量を確かめる

塗布量(使用量) × 外壁面積 = 外壁を塗るのに必要な量

計算式②:必要な塗料缶がいくつになるか確かめる

外壁を塗るのに必要な量 ÷ 約1缶分の量(kg) = 必要な塗料缶(塗料の量)


これらの計算式を利用して、家で必要な塗料量=塗料缶の個数を求めることができます。

これにより、4回塗り分の塗料の量が適切に用意されているか確認できます。


⚪︎具体例

塗料: パーフェクトトップ

外壁: 118㎡(約30坪)


計算式①:必要な塗料の量を確かめる

塗布量0.11(使用量) × 外壁面積118㎡ = 外壁を塗るのに必要な量 12.98k


計算式②:必要な塗料缶がいくつになるか確かめる

外壁を塗るのに必要な量12.98kg ÷ 約1缶分の量15kg = 必要な塗料缶(塗料の量)0.86缶(約1缶)

外壁塗装はなぜ3回塗りが基本と言われている理由


塗料メーカーが塗料の効果を発揮させる塗り回数を調べている

塗料メーカーは、塗料の効果を最大限発揮する塗り回数を実験やシミュレーションを通じて導き出しています。

この塗り回数は、塗装工事において適切であり、メンテナンスのサイクルやコストを考慮して決定されています。

塗り回数を増やすことで、塗料の量が増加し、それに伴い職人の人件費もかさみ、支払う金額が増えていくため、慎重な判断が必要です。

外壁塗装は、建物のメンテナンスとして、約10年サイクルで行うもので、一度の塗装工事にはおおよそ100万円前後の費用がかかります。

このため、10年サイクルで計算すると、3〜4回の塗装工事が必要となり、合計で300〜400万円かかることになります。

塗装工事に多額の費用がかかるため、慎重に検討し、費用の不安が出てくる事があります。

塗料メーカーは、このような状況を考慮し、費用を抑えつつも、塗料の効果を最大限発揮できる適切な塗り回数を研究し、実践しています。

一般的に、塗装工事の基本とされているのは、1回目の下塗り、2回目の中塗り、3回目の上塗りの3回塗りです。

状態によっては塗り回数を増やす必要がある

外壁の状態によって塗り回数を調整することがあります。

基本的な3回塗りの方法に加えて、外壁の具体的な状態や塗料の特性を考慮して、塗り回数や塗料の量を調整することが重要です。

特に、外壁の状態が劣化している場合や吸水性が高い場合、通常以上の塗料が吸い込まれる可能性があるため、厚めに塗ったり、塗り回数を増やしたりすることで、耐久性や効果を向上させたりします。

単純に塗り回数を増やすだけではなく、家の状態に適した塗料の選定や塗装方法の工夫も必要です。

適切な判断と専門知識を持つ塗装業者との相談をする必要があります。

それによって、最適な塗装プランを立て、家の外壁を適切に保護することが可能となります。

4回塗りが必要な状態とは?


築10年以上が経過

・必要な塗り回数

3回塗り

・詳細

外壁材の劣化がそこまで酷くなければ、基本の3回塗りで十分対応可能。

築20年以上が経過して初めての塗装

・必要な塗り回数

3回塗りか4回塗り

・詳細

外壁材の状態が悪ければ、4回塗りを検討する必要があります。

築20年以上が経過して2回目の塗装

・必要な塗り回数

3回塗り

 ・詳細

すでに1度目の塗装を終えて、2回目の塗装であれば、外壁材も良い状態を保っている可能性があります。

その場合は、無理に4回塗りではなく基本の3回塗りでも問題ない場合があります。

外壁材の痛みが激しい

・必要な塗り回数

4回塗り

・詳細

外壁材の状態が悪い場合、塗料を吸い込みやすくなっているので、下塗り材を2回ほどしなければいけない場合があり、そうしないと、中塗りや上塗りをしたときに塗膜の厚さを保つことができなくなるからです。

家の状態によっては異なる場合もあります。

外壁塗装の流れ


足場と飛散防止ネットを設置する

外壁塗装の最初の段階は、足場の組み立てです。

通常、スタッフは2〜3人となります。

職人2~3人が協力して、高圧洗浄に使用する飛散防止ネットを取り付けます。

安全と高所作業の確保、近隣へのクレーム対策のため、足場と飛散防止ネットを組むことが重要です。

一部の例外では、平屋や部分塗装の場合には足場が不要なこともありますが、一般的な2階建ての家では足場が必要です。

通常、足場の設置は1日で完了しますが、最大でも2日で完了します。

足場の種類によって費用が異なります。

足場を組む際には、職人の掛け声やパイプの組み立てに伴う騒音があります。

外壁の高圧洗浄をする

カビなどの頑固な汚れは表面だけでなく下地に根を張っているため、洗剤を含んだバイオ洗浄などで根を持つカビを除去します。

十分な高圧洗浄を行わないと、塗料を塗っても剥がれる可能性があります。

高圧洗浄後は、適切な間隔を空けて塗装を行わないと、塗膜の膨れなどが起こり、仕上がりが美しくなくなるため、24時間から48時間の間でしっかりと乾燥させることが重要です。

季節や湿度によって乾燥に必要な時間も異なります。

例えば、冬場や梅雨時期、夏場では乾燥にかかる時間が変わります。

業者が使用する高圧洗浄機は、非常に強力で、スペックとしては14.7MPa(メガパスカル)以上、150kgf/cm2以上の水圧が必要とされます。

一般的な高圧洗浄機は8〜12MPaです。

目的は、超高圧洗浄で外壁の汚れをしっかりと取り除くことです。

業者が使用するスペックも確認すると安心で、高圧洗浄でも騒音が発生する点にも注意が必要です。

素地調整

素地調整は、塗料をしっかり密着させるために、素地面から汚れや付着物を取り除き、平滑化する作業(ケレン作業)、そして欠損箇所を補填して平滑化する作業(パテ処理)に主に分かれます。

外壁塗装後に発生するトラブルの約80%は素地処理不良が原因と言われています。

外壁にヒビ割れや亀裂がある場合、適切なコーキング処理が必要であり、ヒビ割れの種類に応じて適切なコーキングを施す必要があります。

クラックを適切に補修しないと、塗り直した後に再びひび割れが起こる可能性があります。

素地調整には通常、1日を要します。

外壁塗装において、トラブルの原因の大半が素地調整にあるため、外壁塗装において非常に重要な作業とされています。

付帯部分である軒天、雨樋、破風・鼻隠し、笠木、雨戸・戸袋、水切り、シャッター、配管についても同じく素地調整を行います。

ちなみにケレン作業とは、塗料が塗装される面にしっかりと密着するようにするために行われる、塗装作業の事です。

この作業は主に、金属、木材、窯業系サイディングなどに行われますが、コンクリートやモルタルの表面に対しても行われることがあります。

目的は、塗料が素地にしっかりと密着し、均一に塗布されることで、塗装の耐久性や仕上がりの美しさを向上させることです。

サッシや設備等の養生

養生は仕上がりに直結する重要な工程であり、設備保護の観点からも不可欠な作業です。

この工程は職人の性格が表れやすいため、注意が必要です。

特に、窓を覆うことで、息苦しさを感じる方もいらっしゃいます。

こうした方々には、風通しを良くする養生方法もありますので、業者と相談することが良いでしょう。

外壁塗装

下塗り

下塗り工程では、外壁に塗料をしっかりと密着させるための接着剤であるシーラーを塗布します。

シーラーには無色透明と色付きのタイプがあり、旧外壁の色をリセットしたり、外壁本体(下地)への塗装が浸透するのを防ぐ役割があります。

油性シーラーの場合、乾燥には約30〜60分程度かかりますが、水性シーラーの場合は約3〜4時間程度の乾燥が必要です。

下塗りの工程は、塗装工程全体で塗膜の耐久性に大きな影響を与える重要な段階で

す。

中塗り

中塗り工程では、上塗りを補強し、厚みを持たせた下地を作るために中塗りを施します。

この厚みにより、色落ちしてまだら状になるのを防ぎ、外観を保つ効果があります。

上塗り

上塗り工程では、中塗りとの間に約4時間ほど乾燥させ、その後、問題がなければ仕上げの最後の塗料を塗布します。

このように、下塗り、中塗り、上塗りの3回塗りを行うことで、塗装の強度を強化することが可能です。

一般的には3回塗りが基本ですが、さらなる強度向上のために4回塗りとすることもあります。

確認作業

すべての塗装が完了した後に職人が目で一つひとつ仕上がりの状態を確認していきます。

この際、依頼者も立ち会い、気になる箇所があれば修正してもらうようにします。

中塗りと上塗りで同じ色を使用している業者では、無意識の塗り残しが発生する可能性があるため、慎重に確認が必要です。

乾燥具合により若干色が変わることもあるため、注意深く確認することが重要です。

もし満足のいく仕上がりでない場合は、業者との協議を行い、修正の依頼を再度出すことになります。

大幅な修正が必要な場合には、別途費用が発生する可能性もありますので、事前に確認しておくことが良いでしょう。


高圧洗浄の工程以外はエアコンが使用可能

高圧洗浄以外の工程では、一般的にはエアコンの使用が可能ですが、業者によって異なる場合があります。

室外機は本来、屋外で使う設計になっているため、少量の水で故障することはまずありませんが、高圧洗浄は大量の水が使用されるため、故障のリスクがあることからエアコンの使用は制限されることがあります。

エアコンの使用に関しては、業者が適切な配慮をすることが重要です。

主な配慮事項として、エアコンの室外機周辺を避けて作業することや、作業中にエアコンの使用を調整することがあります。

事前の打ち合わせ段階でエアコンの使用に関する相談を行うことで、エアコンの室外機に特殊な養生カバーを使用するなどの対策が施される場合もあります。

特に夏や冬はエアコンがないと建物の中が密閉され、過ごしにくくなるため、エアコンの使用に関する相談は契約前に業者に行うことをおすすめします。

屋根塗装の流れ


屋根の高圧洗浄をする

屋根の汚れが付着していると、塗装を施してもすぐに剥がれてしまう可能性があるため、屋根材が重なっている箇所や棟部、隅部などを特に丁寧に洗浄します。

高圧洗浄で落とせない汚れは、ワイヤーブラシなどを利用して洗い落とします。

洗浄工程は、最低でも2回行い、目視で何度も確認します。

洗浄時には水しぶきがかなり飛び散るため、近隣住民に迷惑がかからないよう注意して作業を行います。

乾燥させる

洗浄後は十分な乾燥時間を確保します。

十分な乾燥が行われないと、塗料にムラが生じたり接着が悪くなる可能性があるため、自然乾燥の時間がたくさん必要です。

乾燥には、塗料や屋根の状態、環境、気候などが影響を与えますが、だいたい24時間以上の時間が必要です。

乾燥時間は、空気が乾燥している春や秋の晴天時では24時間程度で十分ですが、梅雨時や冬季(12月~2月)など、湿度が高くなる時期では、より長い乾燥時間が必要となります。

劣化している部分を補修する

屋根のサビや隙間、ひび割れなどがある部分は、コーキングで補修したり、交換することがあります。

特にスレート屋根の場合、スレート同士の間にタスペーサーを差し込むことで補強します。

タスペーサーは、スレート間の隙間を確保する役割を担い、塗料が隙間を塞いでしまうことで雨水が逆流するのを防ぎます。

養生する

塗装しない部分、例えば鼻隠しや破風板、雨樋などに塗料が付かないように、マスキングテープや新聞紙、ビニールやポリシートでしっかりとカバーします。

また、隣家の車などにも、必要に応じてビニールシートを被せるなどして、周囲への影響を最小限に抑えるための養生作業が重要となります。

下塗り

下塗りのシーラーは、塗料の密着性を高めるための接着材です。

屋根など状態が悪い場合は、シーラー塗りを2回行い、十分にシーラーを浸透させた後に中塗りを行います。

また、下塗りも十分に乾燥させないと、後の塗装が早期に剥がれる可能性があります。

一般的には、乾燥には3時間以上の時間が必要とされています。

中塗り

中塗り作業では、最初に細かい部分や塗り残しが予想される箇所を小型ローラーで塗装し、広い平面部では大型ローラーを使って一気に塗り進めます。

足跡がつかないように気をつけながら、屋根頂上から下がりながら塗料を塗布していきます。

また、塗料が容器の底に沈殿していると色ムラの原因になるため、塗装前に容器の中でしっかりかき混ぜてから作業を進めます。

上塗り

仕上げの塗り作業は、中塗りから2時間以上経過してから行います。

十分な時間が経過した後、塗り残しがないかをよく確認して作業を完了します。

一部の塗料や業者によっては、上塗りを2回行う場合もあります。

あまりにも早く作業が終わる場合は手抜きをしているかも

外壁塗装では適切な工期を守ることが、塗膜の耐久性や仕上がりに大きく影響します。

あまりにも早く作業が完了すると、手抜き工事の可能性も考えられます。

業者側からすれば、工期が延びることは人件費が増加することを意味し、早く現場を終えて次の現場に移りたいというのが本音です。

そのため、高圧洗浄後の乾燥や塗膜の乾燥時間を守らずに作業を行ったり、結露などの現象を無視して朝から夜遅くまで作業して工期を短縮することがあります。

適切な作業を行わないと、塗膜の早期劣化につながり、最悪の場合、2〜3年で塗膜が剥がれてくる可能性もあります。

外壁塗装では、どんなに早くても約6日ほどの日数は必要であり、それ以上早い工期であれば手抜き工事の疑いがありますので、業者によく確認することが重要です。

外壁塗装の工期が遅れる理由


雨の日

外壁塗装は雨の日は作業ができません。

塗膜の性能を保つためであり、塗料が乾く前に雨水が混入すると下地に十分密着しなくなる可能性があるためです。

朝は雨が降っていなくても、昼頃に雨が降る可能性が高い日なども作業を行わないことがあります。

強風の影響で作業が中断されることもありますが、これは職人の安全確保と塗膜へのホコリやチリの混入を防ぐためです。

作業の中断により工期が遅れる可能性もあり、工期の遅れを最小限に抑えるために注意が必要です。

湿度が高め

外壁塗装は湿度が高い日には作業が行えないことがあります。

塗膜の硬化には特定の条件があり、湿度が85%以上、気温が5℃以下の場合には塗膜の硬化が適切に行われません。

そのため、気温が5℃未満または湿度が85%以上の状態、または換気が十分でなく結露が発生する可能性がある場合には塗装を避ける必要があります。

日本の季節では、湿度が高くなる梅雨時期(約6月)、日本海側の冬季(1月〜3月)や気温が5℃以下の日などが塗装の影響を与える時期です。

これらの時期には、工期が遅れる可能性が高く、特に6月や1〜3月は外壁塗装にとって閑散期とされています。

地震

工期の遅れが避けられない原因は地震などの災害です。

特に大規模な地震が発生すると、材料の手配や作業が十分に進められなくなる可能性があり、これにより工期が2〜3週間ほど遅れることも考えられます。

震度4〜5程度の地震でも、余震の影響を加味して作業が中断することがあります。

地震による工期の遅れは稀なケースであり、震度6以上の大規模な地震が発生しない限り、一般的には工期の遅れはあまりありません。

まとめ

今回は、外壁塗装の塗り方について詳しく紹介しました。

外壁塗装の塗り方について知りたかった方は参考になる内容が多かったのではないでしょうか。

紹介した内容を参考にして外壁塗装の塗り方や4回塗りに関する知識を深めて下さい。
良い業者の選び方について知りたい方はこちらをご覧下さい。

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