2023/06/07
外壁塗装の下塗りの重要性を知っていますか?
外壁塗装の下塗りの重要性についてあまり知らないという方が多いと思います。
そんな方向けに外壁塗装の下塗りの重要性について詳しく紹介します。
すでに詳しい方は改めて確認するつもりで読んでみて下さい。
外壁塗装の下塗りの重要性からみていきましょう。
目次
外壁塗装の下塗りの重要性

外壁と上塗り塗料を接着させる
外壁塗装で下塗りの役割は非常に重要です。
上塗り塗料は、実は接着力がほとんどなく、そのまま外壁に塗ってもすぐに剥がれてしまうからです。
そこで、下塗り塗料が役立ちます。
下塗り塗料は、外壁と上塗り塗料を密着させる接着剤のような役割を果たし、上塗り塗料の密着性を高めることで、すぐに剥がれてしまうといった問題を防げます。
上塗り塗料が傷んだ外壁に吸い込まれるのを防ぐ
下塗り塗料は、傷んだ外壁への塗料の吸い込みを防ぐ役割も担っています。
新築から10年以上が経った外壁には、様々なひび割れや欠損が存在します。
しかし、荒れた表面はスポンジのように塗料を吸い込んでしまうため、上塗り塗料の機能を十分に発揮させて長持ちさせるために必要な厚さをつけることができなくなってしまいます。
その結果、塗装面に色や艶のムラが発生し、見た目が悪くなるだけでなく、塗装が薄くなっている箇所にも問題が生じることがあります。
下塗り塗料を使用することで、傷んだ外壁に塗料が吸い込まれるのを防ぐことができます。
これにより、上塗り塗料が外壁に吸い込まれず、色ムラのない美しい仕上がりを実現することが可能です。
ただし、下塗り塗料の使用量が十分ではない場合、下塗り塗料が外壁に吸い込まれてしまい、上塗り塗料が十分に密着しなくなってしまいます。
そのため、外壁や屋根の劣化が激しい場合は、下塗り塗料を2回塗るなどの対策が必要です。
塗装の機能を向上させる
上塗り塗料と同様に下塗り塗料にもさまざまな機能があります。
代表的なものとしては、下地表面を固める機能、防カビ機能、防サビ機能、太陽熱を効果的に反射する遮熱機能などがあります。
適切な下塗り塗料を選ぶことで、住まいの下地や周辺環境に合わせた組み合わせが可能となり、塗装の効果を向上させることができます。
下地の色を隠すことで、仕上がりを美しくする
下塗り塗料には外壁色を覆い隠す「隠蔽性」を持つものも存在します。
たとえば、濃い色から淡い色に塗り替える場合、もとの外壁(下地)の色が透けてしまい、思った通りの色にならないことがあります。
そうした場合には、白色の下塗り塗料をたっぷり塗って下地の色を少しでも隠すことで、より美しい仕上がりを実現することができます。
下塗りの注意点

下地処理前の洗浄をしっかり行う
下地にゴミや汚れ、古い塗装が付着していると、塗装が剥がれる原因になります。
そのため、高圧洗浄機を使用して、しっかりとゴミや汚れ、古い塗装を取り除く必要があります。
塗装の剥がれを防ぐためにも、下地処理前にはしっかりと洗浄しましょう。
下地の修繕が必要な場合、優先的に行う
下地に修繕が必要な場合は、まず最初に行いましょう。
ひび割れを修復するために使用するシーリング材には、塗装が必要な場合があるからです。
ひび割れを後回しにすると、雨水が浸入して外壁を弱くする原因にもなります。
外壁を保護するためにも、下地の修繕は優先的に行いましょう。
乾燥に注意する
下地処理の際には、乾燥に十分な注意を払いましょう。
下地処理が十分に乾いていないと、中塗りや上塗りの段階で問題が生じる可能性があるからです。
塗料の乾燥には時間がかかりますが、焦って中塗りや上塗りを行うと、塗装の剥がれの原因となります。
下地処理の乾燥が遅くても、中塗りや上塗りを急いではいけません。
しっかりと乾燥させた後に次の工程に進みましょう。
下塗りの塗料の種類

シーラー
シーラーには水性タイプと油性タイプの2種類があります。
水性タイプのシーラーは、主にコンクリート、モルタル、石膏ボードなどの外壁材に使用されます。
その他の外壁材には油性タイプの浸透性シーラーを使います。
浸透性シーラーは水性タイプよりも接着力が強く、外壁材の内部まで下塗り塗装ができるため、外壁の強度も向上します。
主にPC板、ALC板、GRC板、押し出し成形板、窯業系サイディングボード、風化したコンクリートやモルタルなどの外壁材の下塗りに使用されます。
プライマー
機能的にはシーラーとほぼ同じですが、プライマーは金属系サイディングボードやパネルなど、外壁材が鉄、ステンレス、アルミなどの場合に使用されます。
プライマーには外壁材のさび落とし機能はありませんので、下塗りを行う前に外壁材に発生したさびをサンドペーパーなどで除去する必要があります。
フィラー
フィラーはシーラーやプライマーにパテ機能を追加した下塗り塗料です。
外壁にシミやひび割れ、凹凸などがある場合に使用され、外壁材の表面を平滑化する役割を果たします。
基本的な機能はシーラーと同じです。
微弾性フィラー
下地の準備に使われる塗料で、シーラーやフィラーの役割を兼ね備えています。
この塗料は、塗料の密着性を向上させるだけでなく、小さなひび割れや凹凸を均等に整えることができます。
柔軟性があり、建物の動きに適応するため、ひび割れが少ないという特徴があります。
そのため、ひび割れが発生しやすいモルタルなどの下地材によく利用されます。
バインダー
基本的にはシーラーやプライマーと同じ役割を果たす下塗り塗料です。
シーラーは、吸収が激しい下地材に使用されることが一般的ですが、バインダーはその逆で、塗料の吸収が少なく劣化しにくい下地材に利用されます。
特に新築工事によく使用される特徴があります。
サーフェイサー
サーフェイサーは、シーラーやプライマーの後に塗る塗料で、厳密には下塗りではなく中塗りに分類されます。
シーラーやプライマーを塗った後の下地の微調整を担当し、凹凸を均等に整え、密着性を高める効果があります。
建物が古くて劣化が進んでいる場合などに特に使用されます。
下塗りの塗装時間

下塗り塗料
外壁塗装の下塗りは、既存の建物と新しい塗料とを密着させる重要な工程です。
下塗りに使用する塗料には、シーラー系やフィラー系、防水系などさまざまな種類があります。
シーラー系の塗料は2〜3時間で乾燥しますが、フィラー系の塗料では4〜6時間の乾燥時間が必要です。
防水系の下塗り塗料では約16時間の乾燥時間が必要です。
同じ下塗りの工程でも、使用する塗料によって乾燥時間は大きく異なります。
上塗り塗料
外壁塗装の上塗りに使用される塗料には、水性塗料と油性塗料などの違いがあります。
外壁塗装は下塗り、中塗り、上塗りの3回塗りが基本です。
多くの場合、中塗りと上塗りには同じ塗料を使用します。
中塗りと上塗りの間の乾燥時間は3〜4時間で、油性塗料の方が早く乾燥するとされています。
まとめ
今回は、そんな方向けに外壁塗装の下塗りの重要性などについて詳しく紹介しました。
外壁塗装の下塗りの重要性などについて詳しく知りたかった方は、参考になる内容が多かったのではないでしょうか。
外壁塗装の下塗りの重要性は、外壁と上塗り塗料を接着させる、上塗り塗料が傷んだ外壁に吸い込まれるのを防ぐ、塗装の機能を向上させるなどです。
紹介した内容を参考にして外壁塗装の下塗りの重要性に関する知識を深めて下さい。
上塗りについて知りたい方はこちらをご覧下さい。